B. かなり期待できる良いこと(ほぼ確実に起きる良い状態)
1. 電話線の使用可能状態(ただし、留守電、faxなど電気を使う機能がない電話機のみ)
2. ピンクの公衆電話の使用可能状態
3.携帯電話、PHSの使用可能状態
4.(自動車のシガレットライターの電源などからパソコンに充電、給電できる場合に限り、1.か3.への接続が実現されれば)インターネットの使用可能状態(パソコン通信よりインターネットのほうがタフ)
5.自衛隊・警察・消防・自治体等による給水(運がよければお湯もあり)
6.自衛隊・警察・消防・自治体等による食料配給(被災直後は無理か。また、自衛隊の携帯食料を給付されるとあとで実費を請求されるのが普通であるから、覚悟せよ)
7.(電気・ガスなどが)天ぷら油、空缶、アルミ箔など廃品を利用した炊事、炊飯
8.(バーコード/POSシステムを使わないので、倉庫のある)個人小売店の在庫の存在
9.(電池があれば)携帯ラジオの受信可能状態
C. 不確実に起きる悪いこと
(既出のものとの重複を避け、悪い順にならべる)
1. あなた自身、または身近な人の死亡
2.あなた自身、または身近な人の重傷(自力で歩行等のできない状態)
3.あなた自身、または身近な人の軽傷(自力で歩行等のできる状態)
4.電話線の不通(それでも携帯電話と、それにパソコンとバッテリーがつながる場合に限り、インターネットは使用可能)
5.自宅の到壊、焼失によるホームレス状態(避難所暮らし。ただし避難所の場所がわかっていて、そこに行ける場合)
6.(自宅が安全に見えても)避難命令によるホームレス状態(避難所暮らし。ただし避難所の場所がわかっていて、そこに行ける場合)
7. 支払猶予令(モラトリアム)による銀行口座の一時封鎖または預金引き出し制限(昭和初期の金融恐慌のようなに、取り付け騒ぎから支払猶予令へ進むとは断言できない。
しかし、そうなればあなたの預金は支払猶予令などによって引き出せないから、あわてて引き出しに行く必要はない。
逆にそうならなければ、いつでも引き出せるのだから、この場合も、あわてて引き出しに行く必要はない。
結局どちらにしても、あわてて引き出しに行く必要はない)
8.クレジットカードも使用不能?(7.の場合にクレジットカードが使えれば、ありがたいが、いまのところ、筆者には、さだかにはわからない)
9. デマや買い占め、売り惜しみ騒動による暴動(これは防げる。差別的なデマ、とくに外国人に対する差別的なデマが流れたら、みずから進んで打ち消すように。
たとえ、避難所に同居する外国人が不法就労者であっても、非常時においては助け合わなければならない。「不法就労」についての法律論議は、一件落着してからゆっくりやればよい。
また、心身障害者、妊婦、老人、乳幼児、重病人など「災害弱者」への差別も論外である。なぜなら、被災直後に健康であったあなたも、二次災害、余震、ストレスによって心身障害者などの災害弱者になる可能性があるからである。
さらに、たとえ現金がたくさん手元にあっても食料や物資の買い占めをしてはならないし、あなたが個人商店主であったら、食料や物資の売り惜しみをしてはならない。「買い占め客」が殺到して収拾が付かないときは、配分・販売の方法について、地元の警察か避難所のリーダーなどと協議するとよい。
災害時には、大勢で協力しないと何事も先へ進まない。「自分一人だけ助かる」ことは元々不可能なので、絶対に「買い占め」や「売り惜しみ」をしてはならない。あとでその町に住めなくなるし、それ以前に避難所生活などで苦労することになる)。
D. まぐれでしか期待できない良いこと(不確実に起きる良い状態)
考える必要はない。
ただし、アメリカなどの例では、災害時には、(たとえ、ふだん治安の悪いようなところであっても)地域社会に連帯感が生まれ、結束が固まってかえって治安がよくなるらしいということだけは、知っておくといいかもしれない。
できる対策、できない対策に進む
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