〜福田訪中、謎の長期日程〜
ところで、福田総理が(中国経由で)電撃訪朝する計画があるそうです(『週刊新潮』2007年10月25日号 p.38 「TEMPO 福田総理『電撃訪朝』囁かれるタイミング」)。
●電撃訪朝!?●
総理は、2007年12月27〜30日に訪朝しますが、この滞在日程がかなり長いのが怪しいです。
4日間にもおよぶ訪中のうち、胡錦濤国家主席、温家宝首相との会談など、北京での重要な政治日程は2日目の28日までに終わり、3日目からは「日中友好ムードを醸成」するため、「中国北部の中央直轄市で温首相の出身地でもある天津市と、先に富士山と姉妹山提携した中国の霊峰・泰山のある山東省・泰安市などを訪問」することになっていますが、ほんとうにそんなことをするでしょうか(毎日新聞Web版2007年12月18日「福田首相:27日訪中、28日に胡主席らと会談」)。
なぜなら、日中間の最大の懸案である東シナ海ガス田共同開発問題については「双方の意見の隔たりが埋まっておらず、合意に達するのは困難な見通し」であり(毎日前掲記事)、この問題で成果がないのに天津や泰山で「観光」などしていたら、日本の世論の厳しい批判を受け、最近下がりつつある内閣支持率がますます下がりかねないからです(NTV Web 2007年12月10日「日本テレビ世論調査 福田内閣支持率、最低」)。
そもそも、「日中友好ムードを醸成するため」にあちこち訪問すると言いながら、北京から遠い華中の上海や華南の広州など中国各地を訪問せず、天津、泰山あたりを無駄にうろうろしていて、北朝鮮に近い華北から離れようとしないのがかなり怪しいです。
【福田首相が北朝鮮に近い地域から離れない理由として「温家宝首相の出身地」だとか「富士山と姉妹山提携した泰山」だとか「言い訳」を用意しているのがさらに怪しい。これらの理由がほんとうなら、なぜ胡錦濤主席の出身地に行かないのか。】
この「電撃訪朝」の可能性を最初に(半ば否定的に)報じたのは『週刊新潮』(前掲記事)ですが、この情報源はおそらく筆者もよく知っている福田首相の側近(というより「軍師」)なので、可能性は(『週刊新潮』が報じているより)高いと思われます。
つまり、あまり成果の期待できない訪中の日程をわざわざ4日も組んで、しかも意味のない「日中友好ムード」を演出するために、北朝鮮に近い地域に2日も滞在するというのは、「(中国の仲介を得たという形をとって?)北朝鮮との下交渉がまとまり次第、ただちに中国経由でピョンヤン(平壌)に飛び、拉致問題の劇的な進展を狙う」という極秘の計画があるのではないか、と疑われるのです。
【中朝国境地帯の情勢については、お伝えすべき新しい情報がはいり次第お伝えする予定(だが、いまのところ、中朝両国の「臨戦体制」は継続中)。】
【この記事は純粋な「予測」であり、「期待」は一切含まれていない。】
【『天使の軍隊』発売以降の小誌の政治関係の記事はすべて、読者の皆様に『天使』をお読み頂いているという前提で執筆されている(が、『天使』は中朝戦争をメインテーマとせず、あくまで背景として描いた小説であり、小説と小誌は基本的には関係がない)。】
【この記事は純粋な予測であり、期待は一切含まれていない。】
【今後15年間の国際情勢については、2007年4月発売の拙著、SF『天使の軍隊』)をご覧頂きたい(『天使…』は小説であって、基本的に小誌とは関係ないが、この問題は小説でもお読み頂ける)。】
【出版社名を間違えて注文された方がおいでのようですが、小誌の筆者、佐々木敏の最新作『天使の軍隊』の出版社は従来のと違いますのでご注意下さい。出版社を知りたい方は → こちらで「ここ」をクリック。】
【尚、この小説の版元(出版社)はいままでの拙著の版元と違って、初版印刷部数は少ないので、早く確実に購入なさりたい方には「桶狭間の奇襲戦」)コーナーのご利用をおすすめ申し上げます。】
【小誌をご購読の大手マスコミの方々のみに申し上げます。この記事の内容に限り「『天使の軍隊』の小説家・佐々木敏によると…」などの説明を付けさえすれば、御紙上、貴番組中で自由に引用して頂いて結構です。ただし、ブログ、その他ホームページやメールマガジンによる無断転載は一切認めません(が、リンクは自由です)。】
【この記事は純粋な予測であり、期待は一切含まれていない。】
【この問題については次回以降も随時(しばしばメルマガ版の「トップ下」のコラムでも)扱う予定です(トップ下のコラムはWeb版には掲載しません)。
次回メルマガ配信の予約は → こちら】