争点消滅の宿命
なぜ各党の政策が衆議院議員総選挙の争点にならないのでしょうか。
考えてみて下さい。
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註:
「推挽」の「推」は車を(後ろから)押すこと、「挽」は車を(前から)引くことを意味する。語源は、中国の『春秋左氏伝』の故事である。春秋時代(紀元前770〜同403年)、衛国に反乱が起こり、衛王が国を脱出するとき、2人の弟が王を助け、それを見た魯国の臣が「衛王の弟たちが車を押したり引いたりするようにして衛王を助けている限り、衛王は帰国できるだろう」と語ったことに由来する(ジャパンナレッジ所収の『デジタル大辞泉』, 2012年12月12日アクセス)。
石原慎太郎・日本維新の会(維新)代表が、日本記者クラブでの党首討論で、維新の首相候補をだれにするかと問われたとき、推薦でなく、「推挽」という言葉を使って「平沼君を推挽したい」と答えたのは、「衛王(橋下徹・大阪市長)が無事に衛国(国会)に行けるまでの間、いったん平沼赳夫・旧「たちあがれ日本」代表を維新の党首に“推す”が、橋下が衛国に行けたらすぐに平沼を党首の座から“引き”戻す」という意識があったからだったと解釈できる。
引用文献:
相田真彦・池田謙一 (2007). 「マスメディアのパワーはいずこに:微力な効果としての強力効果論」, 池田謙一(編) 『政治のリアリティと社会心理 平成小泉政治のダイナミックス』, 木鐸社 pp.265-289.
Goldstein, D. G. & Gigerenzer, G. (2002). 'Models of ecological rationality: The recognition heuristic'. "Psychological Review", Vol.109, pp.75-90.
平野 浩 (2010). 「首相に対する評価と投票行動:JESV-W調査のデータから」, 『中央調査報』, Vol.632 中央調査社 http://www.crs.or.jp/backno/No632/6321.htm (2011年11月22日アクセス)
池田謙一 (2007b). 「リアリティのダイナミックス 2005年に至る投票行動の基本分析」, 池田謙一(編) 『政治のリアリティと社会心理 平成小泉政治のダイナミックス』, 木鐸社 pp.33-67.
稲増一憲・池田謙一 (2007b). 「マスメディアと小泉の選挙:メディアはコトバを与えたか、関心を高めたか」, 池田謙一(編) 『政治のリアリティと社会心理 平成小泉政治のダイナミックス』, 木鐸社 pp.107-128.
三宅一郎 (1998). 「政党評価と政党リーダ・候補者評価」, 『政党支持の構造』 木鐸社 pp.133-161.
Nisbett, R. E. & Wilson, T.D. (1977). 'Telling more than we can know: Verbal reports on mental processes'. "Psychological Review", Vol.84(3), pp.231-259.
小田博士 (2012). 「本社・FNN合同世論調査 『比例投票先』維新3位に転落」, 産経新聞 2012年10月9日付朝刊2面
Pfungust, O. (1907a). "Der Kluge Hans: Ein Beitrag zur nichtverbalen Kommunikation. 3. Auflage", Frankfurter Fachbuchhandlung Fur Psychologie, Frankfurt am Main (プフングスト,O. 秦 和子(訳) (2007). 『ウマはなぜ「計算」できたのか 「りこうなハンス効果」の発見』 現代人文社)
Pfungust, O. (1907b).「訳者あとがき」, "Der Kluge Hans: Ein Beitrag zur nichtverbalen Kommunikation. 3. Auflage", Frankfurter Fachbuchhandlung Fur Psychologie, Frankfurt am Main (プフングスト,O. 秦 和子(訳) (2007). 『ウマはなぜ「計算」できたのか 「りこうなハンス効果」の発見』 現代人文社)