誤審の可能性?

その2

 

〜シリーズ

「北京五輪野球

アジア最終予選」

(2)

 

(Nov. 30, 2007)

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■誤審の可能性?〜シリーズ「北京五輪野球アジア最終予選」(2)■

 

北京五輪野球アジア地区最終予選の「日本対韓国」戦の球審を台湾人などが務めるとすると、それは日本に有利か不利か。

 

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【「(第)三国人」という呼称は元々、第二次大戦後の米軍占領時代に、占領当局(GHQ)が、戦時中日本の植民地だった台湾、朝鮮の人々を、戦勝国(米国など)と敗戦国(日本)のいずれにも属さないところから、他と区別し、敗戦国民より上位に位置付けるために用いた尊称である。終戦直後は、敗戦で打ちひしがれていた日本人を横目に、日本国民でないのをいいことに、日本の法律を無視して闇市などで大儲けする第三国人が多かったので、「三国人のお嫁さんになりたい」などと憧れを込めてこの言葉を使う日本人女性も少なくなかった。この言葉はおおやけに蔑称として使われたことは一度もなく、本来差別的なニュアンスは含まれていない(別冊宝島『嫌韓流の真実! ザ・在日特権』2006年刊を参照されたい)。

石原慎太郎東京都知事が2000年4月11日、陸上自衛隊記念式典で治安問題に言及した際に「三国人」という言葉を使って「差別語だ」と非難されたが、それは一部マスコミの歴史に対する無知または歪曲による、「いわれなき非難」である(だから、石原はこの件で謝罪しなかった。毎日新聞2000年4月13〜14日付朝刊東京版「『三国人』発言をめぐる12日の会見 石原慎太郎知事の発言全文(上)(下)」)。

小誌の今回の記事でも、「日本でも日本の対戦相手国でもない第三国」の国籍を持つ審判という単純な意味で使っている。】

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日本が韓国に勝てば、その時点で韓国は2敗になり、1位になる可能性はなくなる。逆に、日本は台湾とともに2勝で翌日、12月3日の台湾戦(この大会の最終戦)に出て来るので、台湾としてはこの「全勝同士の直接対決」で勝てば1位になることができ、世界最終予選に行かずに五輪本大会出場を決めることができる。

 

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逆に日本が韓国に負けると、その時点で日韓ともに1勝1敗となるが、韓国の最終戦の相手はフィリピンなので、12月3日の夕方までに、韓国は2勝1敗になっている。台湾はそのあと同日夜の日本戦に勝てば3勝0敗で1位通過できるが、日本が韓国と台湾に連敗する確率は極めて低いので、最終戦で日本が勝って3強が2勝1敗で並んで「失点率」の争いになる可能性が高い。

 

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となると、台湾は最終戦の戦い方が難しくなる。序盤に日本から先取点をあげても、終盤に日本に大量点をとられて逆転されると1位通過できなくなるので、台湾の投手や内野手にかかるプレッシャーは相当に大きくなる。

 

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とすると、台湾としては「韓国対日本」戦で日本が勝ってくれたほうがよい。台湾は開催国として、元々「最終戦で全勝同士の直接対決」を理想として、この大会の日程を決めたと考えられる。だから、台湾が初戦で韓国に勝ったら、それだけで日本の予選1位通過の可能性は少し高まったと言える。

 

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もちろん最終戦が「全勝同士の直接対決」になった場合、台湾の影響下にある第三国人が審判(球審)を務めることになると、日本は不利であり、誤審は要注意だ(あとで述べるように、この予選大会でもっとも「意図的な誤審」が起きそうなのはこのケースである)。

 

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が、韓国人がこの「全勝対決」の審判、とくに球審を務めてくれるなら、この時点ですでに韓国は世界最終予選にまわることが決まっており、(世界最終予選で日本と戦うより台湾と戦うほうがラクなので)韓国人の審判は「日本はさっさとこの試合を勝って、予選1位通過で本大会出場を決めてしまえ」と考えながらジャッジをするはずで、日本にとってはかえってありがたい。

 

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●負け惜しみ●

では、台湾が初戦で韓国に敗れた場合はどうなるのか。同日、12月1日夜の試合で日本はフィリピンに勝つので、その時点で日韓が1勝ずつ、台湾は1敗となる。

 

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翌日、12月2日の昼間、台湾はフィリピンに勝つので、その時点で1勝1敗になる。

 

そして同日夜、日韓が「全勝同士」の直接対決をするので、どちらかが1敗となる。

 

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日本が韓国に勝てば、日本は2勝0敗で最終戦の台湾戦を迎えるので、台湾は自力で日本を倒し、日本と2勝1敗で並ぶことをめざすことになる。これに先立って行われる同日、12月3日の昼間の試合では韓国はフィリピンに勝って2勝1敗になっているので、三つ巴になり、複雑な「失点率」の争いになるが、台湾としては「初戦で韓国に勝って最終戦に『全勝同士直接対決』をする」という夢が破れたあと、開き直って日本に挑むので、意外に戦いやすいと考えられる(が、台湾にとっては失点率の問題が付いてまわるので、この点が面倒なことには変わりがない)。

 

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逆に、日本が韓国に敗れると、その時点で韓国は2勝となる。韓国の最終戦の相手はフィリピンであり、この勝負は韓国の勝ちに決まっているので、韓国は12月3日の昼間の試合で勝って3連勝となり、夕方までに(たぶんコールド勝ちするので、午後3時頃までに)早々と予選1位通過を決めてしまう。

 

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となると、その日の夜の「台湾対日本」戦は単なる「消化試合」になり、台湾でも日本でも試合のTV中継の視聴率は予想よりも劇的に低下すると考えられる。

 

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したがって、台湾が初戦で韓国に勝った場合でも負けた場合でも、台湾にとっては、日本が韓国に勝ってくれたほうが都合がよいのである。

 

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このことは当然、韓国のマスコミも理解できるので、意図的かどうかはともかく、「韓国対日本」戦で日本に有利な誤審があった場合は、韓国のマスコミはそのことを過剰に問題視して「ほんとうは韓国の勝ちだった」と騒ぎ立てる可能性がある。

 

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まあ、毎度おなじみのことなので、そうなったとしても筆者はべつに驚かないが。

(^^;)

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【台湾にしろ韓国にしろ(マスコミではなく)代表チームの監督や野球協会の幹部は、アジア最終予選大会の始まる前か始まったあとかはともかく、自分たちには予選1位通過は無理だと悟り、世界最終予選にまわることを覚悟した時点で「日本はさっさと1位通過して本大会出場を決めてしまえ」(日本は世界最終予選に出るな)という考えになるはずで、その意味で、この大会の「誤審問題」は日本にとっては深刻ではない。

初戦で韓国が台湾に勝ったあとは、日本は(意図的な)誤審に悩まされる可能性はほとんどなくなり、むしろ韓国のほうがその可能性に怯えることになるだろう。】

 

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●最強の二番打者●

今大会の二次(決勝)Lでもし引き分け試合があるとすれば、それは「韓国対日本」戦だろう。

が、そういう試合展開になればなるほど、星野仙一監督率いる日本代表(星野JAPAN)が、バントや盗塁の得意な俊足巧打の選手を多数そろえていることが生きて来る。一塁走者が俊足で、次の打者が「巧打者」だった場合、打者がバントの構えをすれば、相手の内野手は前進守備を敷かねばならず、打者がバントの構えをやめたら後ろにさがって守らなければならないし、そのうえ、自分の横を抜かれないように、自軍の投手の投球や打者の傾向から判断して、左右に守備位置を変えなければならない。

 

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1点を争う国際試合の終盤、無死または一死で走者のいるときに、バントのうまい日本の巧打者が打席の中でバントの構えをやったりやめたりすると、内野手たちは前進しようかどうしようかなどと考えて頭が疲れてからだが硬くなり、エラーをしたり、中途半端な守備位置になってしまって、平凡な打球が外野に抜けたりすることが多い(2007年11月26日未明放送のテレビ朝日『Get Sports』における評論家・栗山英樹のコメント)。おそらく勝負のポイントは「日本の二番打者」対「韓国の内野陣」、とくに日本の井端弘和(中日ドラゴンズ)だろう。彼は「日本には井端がいるから勝てる」と言い切ってもいいぐらい国際試合に強く、今月、2007年11月のアジアシリーズでも最優秀選手(MVP)に選ばれている。

 

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韓国プロ野球の昨2006年の三冠王、イ・デホ(ロッテ・ジャイアンツ)は代表チームの四番打者だろうが、普通に打つことしかできず、べつに俊足でも巧打でもないので、日本の内野陣はなんら迷うことなく普通に(気楽に?)守ればよい。場合によっては敬遠したっていい。

 

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今大会の勝敗を分けるのは、四番打者ではなく、二番打者だ。

 

極端な言い方をすれば、日本代表の四番打者は、いかにも本塁打が打てそうな顔をして四番に座っているだけでいい。四番に座っていさえすれば、一、二、三番打者が必ずチャンスを作ってくれるので、そこで容易に犠牲フライやシングルヒットを打てる。それだけでもう十分だ。

 

【お知らせ:佐々木敏の小説『天使の軍隊』が2007年4月26日に紀伊國屋書店新宿本店で発売され、4月23〜29日の週間ベストセラー(単行本)の 総合10位(小説1位)にランクインしました。】

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 (敬称略)

 

 

 

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【この問題については次回以降も随時扱う予定です。
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