星野続投反対!!

その3

 

〜シリーズ

「北京五輪」

(4)

 

(Aug. 31, 2008)

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■星野続投反対!!〜シリーズ「北京五輪」(4)■

 

北京五輪野球日本代表の星野仙一監督は、五輪開幕前、日本をライバル国のチームに対して圧倒的に有利な立場に置くことのできる機会を得られたにもかかわらず、自らそれを放棄した結果、逆に不利になり、メダルをのがして、4位に終わった。

 

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●「人選批判派」の敗北●

北京五輪開幕前、星野が代表メンバーに今シーズン中(2008年)長期間2軍落ちしていた上原浩治投手(読売巨人軍)ら不振の選手を選んだことを批判し、今シーズン中の成績のよい選手をもっと選べと主張していたジャーナリストや野球解説者の意見は、すべて間違いだった(『サンデー毎日』2008年6月22日号 p.131 「『シーズン0勝』上原頼みで予選落ちもある『星野ジャパン』」における野球解説者・江本孟紀やジャーナリスト・谷口源太郎のコメント、など)。

上原は台湾戦、カナダ戦で完璧な投球をしたし、シーズン中不振だった成瀬、涌井も、それぞれ先発したカナダ戦、中国戦では、7イニング投げて無失点という好投を見せた。

 

 

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逆に筆者が(シーズン中、前半だけで20本以上本塁打を打っていても)五輪では「どうせ本塁打は打てないし、エラーをする」と予測していた村田修一・三塁手(横浜ベイスターズ)はそのとおりになった(小誌2008年7月7日「星野JAPAN 1.1〜シリーズ『北京五輪』(1)」、全日本野球会議Web 2008年8月23日「北京五輪 日本代表選手成績」)。

 

 

 

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つまり、筆者が常々に言っているとおり、国内試合と国際試合とはまったく別のものなのだ。選んだ監督は言い難いだろうから、代わりに筆者が言おう、極端な話「代表選手なんて全員二流でもかまわないのだ」と。

 

 

 

 

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北京五輪で金メダルを取った韓国代表選手の大半は、日本のプロ野球の1軍ではほとんど通用しない二流選手ではないか。

韓国プロ野球のレベルは明らかに低い。それは、2006年までKBOのリーグで通算打率3割以上の大活躍をし(10年間で1435安打、134盗塁)、走攻守三拍子そろった安打製造機、「韓国のイチロー」と呼ばれていたイ・ビョンギュ(李炳圭)外野手が、2007年に中日に入団したものの、その年は打率.262、盗塁0に終わった事実を見れば明らかだ(2008年シーズンは8月30日まで.248、盗塁1。Yahoo!プロ野球2008年8月31日「中日-李炳圭プロフィール・総合成績」)。

 

 

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この数字は、韓国の投手たちが牽制球を投げるのが相当に下手で、そういう二流投手が相手なら年間何十盗塁もできる選手でも、牽制球を投げるのがうまい日本の投手が相手だと、まったく盗塁ができないということを意味している。

それぐらい日韓の野球技術には差があるのだが、五輪のような国際大会になると(たとえ韓国の選手層がどんなに薄くても、ある程度日本に通用しそうな選手を24人だけ集めさえすればいいので)その差がほとんど出ないのである(日本にはその24人と同レベルまたはそれ以上の選手は数千人いるが、数千人にいても結局そのなかから24人しか選べない)。

 

 

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いままで小誌は、シドニー五輪野球で金メダルを取ったMLB傘下のマイナーリーグ(2A、3A)の選手を集めて優勝した米国代表が豪州国内で事前に2週間合宿していたという事実、および、同五輪で4位に終わった日本代表(のちに大リーガーになる松坂大輔投手や田口壮外野手を含む)が全員そろった事前の合宿練習を2日間しかしなかったという事実に基づいて

 

「2日間しか合宿をしない一流選手のチームより、2週間合宿をした二流選手のチームのほうが強い」

 

と言って来た。が、今回の北京五輪の結果を踏まえて若干修正する。これからは

 

「2試合以下しか(対外)練習試合をしない一流選手のチームより、3試合以上練習試合をした二流選手のチームのほうが強い」

 

と言おう。

 

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キューバ代表は北京五輪本番とほとんど同じメンバーで、五輪前の7月、オランダで開かれたハーレムベースボールウィークという国際大会に参加し、一次Lから決勝Tまで7試合戦ったが、決勝戦で米国に敗れて2位に終わった(全日本大学野球連盟Web 2008年7月13日「第24回 ハーレム・ベースボールウィーク 」)。

 

 

 

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実はこのとき優勝した米国代表は、大学生のチーム(collegiate team)なのだ(Durham Bulls 球場Web 2008年「Team USA Schedule / Tickets」)。もしもこの大会の「米国学生代表」が北京五輪に参加していたら、星野JAPANに勝っていたかも知れないのだ。

 

 

 

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●不毛の采配批判●

事前に「金メダルしか要らない」と公言して銅メダルも取れなかったのだから、星野監督の采配に批判が出るのは当然だが、はたして采配批判などできるだろうか。

筆者も、3位決定戦の米国戦でダルビッシュ有(日本ハム)が先発または二番手で、つまり勝負がつく前に登板しなかったのは不思議だった。それは、その3日前の一次Lの米国戦で彼が2イニング打者6人を完全に抑えており、事前に収集した米国打者のデータがどうであろうと、その時点でダルビッシュが米国に通用することは証明されていたからだ。

 

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しかし、これ以外は、実は批判のしようがないのだ。

たとえば、準決勝の韓国戦の8回裏、この回先頭の二番打者イ・ヨンギュ(李容圭)に打順がまわった時点でなぜ岩瀬が登板したのか、それ以前にこの試合になぜダルビッシュが先発しないのか、という疑問を抱いたTV視聴者は少なくないだろうが、もしも星野の手元に「ダルビッシュは韓国の打者、とくに二番打者李容圭、三番打者のキム・ヒョンス(金賢洙)らに弱い」というデータがあったとしたら、どうだろう。

 

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どんなに優秀な投手にも「相性」というものがある。

星野はアジア予選でも、北京五輪本大会一次Lでも、韓国戦にはダルビッシュを登板させていない。

これはアジア予選終了後の韓国メディアの見方だが、星野はダルビッシュのような「力で押すタイプの投手」は韓国の打者に打たれやすいと判断して、韓国戦での登板を回避したのではないだろうか(朝鮮日報日本語版2007年12月3日付「北京五輪野球:韓国戦に臨む日本の姿勢に変化」)。

 

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もし岩瀬が二番から四番のイ・スンヨプ(李承ヨプ)までの3人の左打者を無失点で切り抜けたら、続く五番打者、右打ちのキム・ドンジュ(金東柱)のところでダルビッシュが登板するはずだった(が、李承ヨプに2点本塁打が出て、涌井に変更された)という大野豊・日本代表投手コーチの証言があるので、筆者の推測は正しい可能性がかなりある(デイリースポーツWeb版2008年8月23日「岩瀬、決勝弾献上…炎上ブルペン大混乱」)。

 

 

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マスコミや球界関係者のだれが(おおやけの場で)星野を糾弾する場合でも、星野采配の是非を論じようとすると、星野JAPANのスコアラーが持っている「ダルビッシュはどの打者に弱いか」というデータをすべて出してもらわけなければならない。しかし、そういうデータを出すことは、日本のエースの弱点を全世界にさらすことであり、明らかに国益に反するので、やらないほうがいい(どうしてもやりたければ、密室でやるしかない)。

 

 

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●韓国が日本に勝った理由●

筆者は小誌上で「韓国と五輪の準決勝あたってはいけない」と言って来た。理由は、韓国の男子スポーツ選手は五輪で銅メダル以上を獲得すると兵役免除の権利が得られるが、準決勝に勝った時点でそれが確定するからだ(小誌2008年7月7日「星野JAPAN 1.1〜シリーズ『北京五輪』(1)」、朝鮮日報日本語版2008年8月25日付「北京五輪:メダリスト22人が兵役免除に」)。

 

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その兵役というのが凄まじい。韓国KBSテレビによると、軍隊の死者は1960年代以降、年間約1000人に上り、うち30〜40%%が軍隊内のいじめなどを苦にした自殺とされる(産経新聞Web版2007年5月13日「徴兵制の韓国 軍隊内いじめ自殺が年400人」、朝鮮日報日本語版2005年1月20日付「『軍捜査に不満』 投身自殺訓練兵の父が自殺企図」)。つまり、韓国人男子は「軍隊に行ったら、一定の確率で死ぬ」と思っているのだ。

 

 

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たとえ死ななかったとしても、新兵の訓練自体に軍事的にはなんの意味もない虐待(化学兵器訓練と称して、まつやにを燃やした際に出る煙の充満した部屋に新兵を監禁し、激しい目の痛みに耐えさせること)が含まれており、訓練外の虐待となると、ここではとても書けないような異常なものもあるので、韓国人はだれも兵役なんかに行きたくない(朝鮮日報日本語版2005年2月3日付「陸軍大便事件 関連者14人を一斉懲戒処分へ」、チュ・チュンヨン『韓国陸軍、オレの912日 - いま隣にある徴兵制』彩流社2004年刊)。

 

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だから、兵役免除が決まる直前の韓国代表は世界でいちばん強い。彼らが強いのは「韓民族が優秀だから強い」のではなく、韓国政府のまつりごとがあまりにも悪いので、韓国の若者がその害悪から逃れるために必死になるから強いのだ。

 

準決勝の日本戦、九回表、「2-6」とリードされた日本の最後の打者、阿部慎之助(巨人)のライトフライを韓国の右翼手、李容圭が捕球してゲームセットとなった瞬間、李容圭はグラブを顔の前に掲げた捕球姿勢をとったまま、グランドに倒れ込んだ。

 

これを見た宮本慎也は試合後のインタビューで「彼らのほうが金メダルへの思いが強かったのだろう」と語ったが、それは違う。李容圭は、あのフライを捕った瞬間「ああ、これで兵役を逃れられる」と安心して、どっと疲れが出たのである。現に彼は五輪後ただちに「銅メダル以上を獲得した」ことを理由に兵役免除が決まっている(朝鮮日報日本語版2008年8月25日付「北京五輪:メダリスト22人が兵役免除に」)。金メダルへの執念も日本へのライバル心も反日感情も関係ない。相手が日本でなくて米国でもキューバでも、準決勝で勝てばウィニングボールを捕った韓国代表選手は同じようにしたはずだ。

 

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【はっきり言って、日本は韓国を知らなさすぎる。準決勝における韓国の異常な強さがわかっていれば、一次Lの戦い方はおのずと変わるはずだ。準決勝は一次Lの「1位対4位」「2位対3位」で行われるので、一次L最終戦の米国戦で日本が勝っていれば、日本は一次L 3位になり準決勝で一次L 1位の韓国と対戦することはなかった。日本は事前の練習試合が不足していたので、韓国の代わりに一次L 2位のキューバと戦っても負けたとは思うが、少なくともその試合にダルビッシュを先発させることはできたので、できればそうしてほしかった。】

 

 

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したがって、WBCでも、各国は兵役免除が決まる直前の韓国との対戦は避けたほうがいい。二次Lは単純に全勝することをめざすべきでなく、決勝Tの組み合わせを考えながら戦う(場合によってはわざと負ける)必要がある。

 

 

 

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【この準決勝の最中、5回から、日本のベンチとブルペンを結ぶ電話が故障して、首脳陣と控え投手の意志疎通が困難なり、「8回裏無失点のままならダルビッシュ、点がはいったら涌井」というベンチの指示が伝わらず、涌井が十分に肩を作らずにマウンドに上がって決定的な追加点を奪われた、という事実がある(デイリースポーツ前掲記事)。このとき韓国選手は「勝てば兵役免除」という「命懸けの戦い」をしていたのだから、工作員に頼んで電話線を切ってもらうぐらいのことをやっても不思議ではない。

もちろん「破壊工作」の証拠はないが、これと同じようなことは、WBCでもありうると考えなければならない。WBC日本代表監督には、この種の工作とも戦う能力が要求される。

2006年のフィギュアスケートグランプリファイナルにおける浅田真央ら日本選手3人の「謎の体調不良」、2008年7月のサッカー日本代表候補選手・遠藤保仁の「謎のウィルス感染」という「先例」があるので、今回も工作員の「テロ」だった可能性は排除できない(小誌2008年7月28日「謎のウィルス感染〜シリーズ『北京五輪』(2)」)。】

 

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 (敬称略)

 

 

 

 

 

 

 

 

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